サイバーエリアリサーチ株式会社

1.2.2 CIDR (Classless InterDomain Routing) による割り当て

CIDR (Classless InterDomain Routing) とは

インターネットの普及初期、IPv4アドレスは「クラス」という単位で割り当てられていました。しかし、クラスによる割り当てには、IPv4アドレスが無駄に浪費されるという問題がありました。ネットワーク部が8ビット(クラスA)、16ビット(クラスB)、24ビット(クラスC)の3種類しか選択できないため、実際に必要としているIPv4アドレスの数よりも非常に多い数のIPv4アドレスが割り当てられることがありました。
例えば、ある組織が1500個のIPv4アドレスを必要としているとき、(クラスCのIPアドレスブロック1つでは足りないため)クラスBのIPアドレスブロック1つ、つまり65,534個のIPv4アドレスが割り当てられることになりました。この場合、実に64,034個のIPv4アドレスが未使用の状態となります。この組織のネットワークが将来的にもっと大きくなる可能性があると考えても、ずいぶん多くの無駄が発生してしまう状態でした。

これに変わる新しい割り当ての方法として考えられたのが、CIDR (Classless InterDomain Routing) による割り当てです。IPアドレスクラスの概念をなくしネットワーク部の長さを1ビット刻みで選択できる、新しい割り当て方法です。

CIDR (Classless InterDomain Routing)による割り当ての優位性

1.2.1 IPアドレスクラスを使った割り当て」で解説した通り、IPアドレスクラスを使った割り当てでは、割り当てることのできるIPアドレスブロックの大きさが3種類しかありませんでした。
CIDR (Classless InterDomain Routing)による割り当てでは、割り当てを受けるネットワークの需要に応じた、より適切な数のIPアドレスを割り当てることができます。

先程の例と同じく、ある組織が1500個のIPv4アドレスを必要としているとします。CIDR (Classless InterDomain Routing)による割り当てなら、ネットワーク部が21ビットのIPアドレスブロックを1つ、つまり2,048個のIPv4アドレスを割り当てることができます。この場合、未使用のIPv4アドレスは549個に抑えられます。

CIDR (Classless InterDomain Routing)の表記法

クラスによる割り当ての場合、IPv4アドレスを2進数表記した際の先頭ビットいくつかを確認することでIPアドレスクラスを自動的に判別することができ、IPアドレスブロックの大きさを把握することができました。
一方、CIDR (Classless InterDomain Routing)による割り当てでは、どこまでがネットワーク部でどこからがホスト部なのかは不定です。そのため、IPv4アドレスそのものを一見しただけでは、IPアドレスブロックの大きさがわかりません。 アドレスブロックの大きさ ネットワーク部とホスト部の境目を明示するために一般的に使われているのが、CIDR表記と呼ばれる表記法です。
IPアドレスの後ろに/(スラッシュ)、そしてネットワーク部のビット数を表記します。
例えば、「ネットワーク部が18ビット、ホスト部が14ビット」ならば、IPアドレスの後ろに「/18」と表記します。
CIDR表記には、IPアドレスブロックの大きさが直感的に理解でき、記述も容易であるという利点があります。 CIDR表記

まとめ

  • クラスによる割り当てに変わる、CIDR (Classless InterDomain Routing) という割り当て方法がある。
  • CIDR (Classless InterDomain Routing) による割り当ては、IPv4アドレスの浪費を防ぐことができる。
  • 表記には、IPアドレスの後ろに/(スラッシュ)とネットワーク部のビット数をつける「CIDR表記」が使われる。

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